>大阪府の橋下徹知事は23日午後、香港での観光プロモーションなど一連の訪問日程を終え、帰国した。22日夜に視察したマカオのカジノを滞在先で絶賛し、大阪でも実現する意欲を重ねて表明。ただ周辺自治体の理解は得られておらず前途多難だ。「雇用を拡大し、観光客を増やす日本再生の切り札になる」。知事は23日、カジノの効用を同行記者団に説いた。ショッピングモールや会議場と組み合わせた「統合型リゾート」に海外の観光客やビジネス客を呼び込み、増収分を教育や福祉に回す構想を描いている。マカオでは、カジノに併設したホテルやスパなどを視察し「大阪のベイエリアにぴったりだ」と目を輝かせた。ただ「波及効果は大きい」と呼び掛ける知事への共感は必ずしも広がっていない。(2010年12月23日 共同通信)
私・ドクター差別も、橋下大阪府知事の「カジノで雇用を拡大する、日本を再生する」という意見に大賛成である。と言うか、カジノ問題は、イコール「ギャンブルの合法化」であり、、私の持論でもある。以下は、すでに既報(6月16日)であるが、多少修正し、もう一度、ご紹介したい。
日本では、ギャンブルに対する一般的なイメージは、すこぶる悪い。「ギャンブル=いかさま」、「ギャンブル=ギャンブル依存症」、「ギャンブル=借金、破産」などなど。たしかに、そういうマイナスの側面もないわけではないが、すべての事象にはマイナス面もあれば、プラス面もある。交通事故に遭うから車を売るな、遭難するから山登りをさせるな、溺れるから海水浴を禁止しろ、と言っても、到底、受け入れられない主張だろう。
一方、世界各国で、ギャンブルは堂々と行われている。そもそも、合法的なギャンブル、公営のギャンブルでは、胴元(=カジノ側)による「いかさま」は、あり得ない。なぜなら、「いかさま」なんかしなくても、カジノ側は、確実に儲かるようになっているからである(注:ディーラーが知り合いのお客を勝たすという「いかさま」はあり得るので、カジノ側はこれを警戒している)。万が一、カジノ側が「いかさま」なんかしてバレたら、お客が来なくなる、その方が痛手である(注:非合法カジノは、胴元による「いかさま」もあり得る)。
また、ギャンブル依存症は、たしかに看過できない問題であるが、これは、あくまで、自己責任の問題である。「ギャンブルにはまって借金、破産」というケースもあるが、ギャンブルをする人のほとんどは、節度をわきまえてギャンブルをする、と言われている(注:米国の統計では「3%がギャンブルにハマる」と言われている)。なお、ギャンブル依存症は、他の依存症と同じく病気なので、医療的ケアが必要である。
ギャンブルの合法化は、マイナス面ばかりでなく、プラス面もある。いや、むしろ、プラス面の方が大きい、と言ってもいいだろう。以下に、そのプラス面を挙げてみよう。
①経済効果・雇用創出効果
ラスベガスやマカオのように、カジノだけでなく、一つの町全体を巻き込んだ「総合エンターテイメント・シティー」(いわゆる「大人の遊園地」)を建設することで、健全かつ大きな経済効果(注:ラスベガスには、年間4000万人の観光客が訪れる)、多くの雇用創出が期待できる(注:ホテルの建設、その従業員、道路の整備、各種施設、店舗、その他関連する分野は多い)。
②地方経済の活性化
「かつては盛況だったが、今は停滞している」あるいは「今はまあまあだが、さらなる飛躍をしたい」という地方(の観光地)に誘致すれば、地方経済の活性化につながる。沖縄、宮崎などの観光地も候補地だが(注:上記のニュースの通り、橋下大阪府知事は、カジノ誘致に積極的である)、たとえば、熱海などは、温泉と組み合わせることで、世界に類のない「総合エンターテイメント・シティー」に変貌する可能性がある。
③税収の増加
経済効果により、相当の税収が見込まれる。なお、カジノを(一部)国営にすれば、その純益を年金の財源等に回すことができる。もちろん、(一部)自治体が運営するのもいいだろう。
④「観光立国」の目玉
温泉や他の観光と組み合わせることで、世界に類のない「総合エンターテイメント・シティー」を建設すれば、多くの外国人観光客が見込まれる(注:日本人がお金を使っても国内でお金が回るだけだが、外国の富裕層が沢山お金を落とせば、それは丸々日本国の収入増になる)。
⑤ギャンブルの健全化
カジノビジネスの合法化及び一部公営化がなされれば、(暴力団の資金源になっていると言われる)非合法なギャンブルを一掃できる。なお、ギャンブルの合法化は、パチンコ&パチスロの「完全合法化」の問題も絡んでいるが(注:現在の3店方式は、「非合法」ではないものの、「グレー・ゾーン」であることは否めない)、現在、不況にあえぐパチンコ&パチスロ業界からのカジノビジネスへの参入も可能なので、決して、クリアできない問題ではない。
もちろん、私・ドクター差別は「結構、楽天的」ではあるが、「楽天的すぎる」わけではない。だから、カジノをつくればすべてうまくいく、「CURE-ALL(万能薬)」だと言うつもりはない。しかし、日本の再生に向けての、1つの大きな「起爆剤」あるいは「救世主」になるであろうことは間違いない。