【「優先」には、強制的な意味があるのか? PART2】(2019年10月01日)のコメント欄に、TwilightBombさんから、さらにコメントがありました。

この現場に於いて老人が「優先」されるためには、「優先席」が強制力を持たなければなりません。

 これって、「結果を成り立たせるために、『優先』に『強制』の意味合いを持たせた」というだけのことで、本来、「優先」に「強制」の意味合いがあるかどうかには何の関係もありません。

4人の青年が老人を「優先」し、6人の青年が老人を「優先」しなかったことになります。

 「優先」であれば、「任意(=本人の自由意思に任せること)」になり得ますから、法律やルールで縛らない限り、こういう結果になったとしても自然でしょう。

2つのケースを挙げましたが、前提条件が異なっていることはお気づきですよね。SESさんは「ある一人の青年」(=ミクロ)に視点を置いていて、ドクター差別さんは「青年全体」(=マクロ)に視点を置いています。前提の相違はこの部分にあります。前提は違っていますが、それぞれの論理は正しいと思いませんか。

 結論(=誰もが席を譲る)のために、「『優先』という言葉に『強制』の意味合いがある」という理屈は、「正しい論理」ではありません。「初めに結論ありき」の「女性専用車両賛成派」の理屈と似たり寄ったりです。

私の意見ですが、「優先」という言葉は「他に先んずる」という「行為」を指す言葉なので、「強制」だの「任意」だの言っている時点で論外です。

 「専用」のような空間の占有ではなく、「優先」は順番の後先ですので、「〇〇だけ」、「××のみ」ではなく、もし「強制」なら、「必ず」、「絶対に」となるでしょう。

「優先」には「強制」「任意」のどちらの意味もありませんから、

 「差別」のもう1つの意味、「差をつけて扱うこと」と同じですね。「不当」だの、「妥当」だの、どちらの意味合いもありません。

結局は設置側がどういうルールで運用しているかに尽きます。

 そのルールは、もちろん、法律(=憲法)に則っていなければなりませんね。

運用ルールが全てなのですから、そこに「『優先』という言葉は強制か否か」と論ずるのはナンセンス

 ルール次第で、「強制」にも「任意」にもなるなら、「『優先』には『強制』の意味がない」となります。でないと、「強制なのに任意」なんてことになる、「女性専用車(両)」と同様、矛盾する、ウソになります。